今日の散歩道(260)~フキノトウ(蕗の薹)

郷里の奈良で「アマナ」の花を見に行った時、その周辺の畦道に蕗の薹が、顔を出していました、初春にスーパーの店頭に並ぶ蕗の薹は栽培種なので香りはもう一つ。 それと比べ山野や田圃の畦道等に自生しているヤマブキ(ノブキ)は香りが高く、独特の苦みのある風味は野趣あふれる別物で、味噌汁での味わいが最高、毎年待ちかねる春先の楽しみのひとつです。

フキは日本が原産、草姿のイメージからは結びつきませんが、分類上ではなんと「キク科」の多年生植物で、雌雄異株です。

地下茎から早春に先ず花茎を伸ばすのが「蕗の薹」、その先端に散房状の頭花をつけます、写真の花の状態から判断すると、この蕗の薹は雄株と思われます。 一方雌株の蕗の薹に出来た種は、受粉によって種が育ち、その種は綿毛を付けてタンポポ種の様に風に乗って飛び交います。 蕗の薹から少し遅れて、地下茎から円形の葉を付けた葉柄が出て大きな葉に育ち、この茎が店頭に並ぶ馴染みのフキです。

写真で蕗の薹の右側に、紫色の茎、丸い葉をつけた植物が写り込んでいます、これは「ホタルブクロ」の幼苗で梅雨明けの頃には、草丈が50センチ余りに育ち、8センチ前後の筒状花を多数ぶら下げます。

山仲春男

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