今日の散歩道(268)~ニワウメ

近所の旧家の庭で、偶然目にした「ニワウメ」の樹、奈良の生家では庭石の周りに植わっていて、梅雨前にはユスラウメに似た、光沢のある赤い実が熟するのを、子供の頃は待ちかねたものです。 サクランボ位の大きさの実は、甘酸っぱく美味しかった思い出があり、そして種を吹き飛ばすのを競ったものです。 久しく口にしていませんが、今食べたら昔のイメージ通りかしら?

庭に植えやすい小型のウメの意味で「ニワウメ」と、名付けられたものですが、植物学上の分類ではサクラの仲間です。

中国北部の山地が原産で、バラ科の低木種、日本への渡来は古く、大友家持がこの花を、詠んだ歌が万葉集に数種登場します。

5弁の花の中心に伸びる長いオシベが特徴で、株元から多数の枝を伸ばしますが、背丈は精々1メートル程度の低木で、それ以上には伸びないので管理は簡単なのに、何故か滅多に植栽しているのを目にする機会がありません。 おそらくどなたも目にした事が無い筈と思い、紹介しました。

山仲春男

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