今日の散歩道(272)~カキドオシ

じっくり眺めると小さいながらも可憐な花です、薄い紫青色で、春のこの時期に唇形をした花をつけ始めます。

花の時期が終わる頃に合わせて、長い蔓枝を伸ばして成長することから、「垣根を通して伸びる」と言う事で「カキドオシ」との名前の由来に成ったと伝わっています。

この植物は、シソ科の多年草で、そもそもはヨーロッパが原産地ですが、現在では世界の温帯地域に拡がる帰化植物として定着、日本ではほぼ全国的に、藪の周辺や道端などで自生しており、茎や葉を揉むとミントの様な、芳香です。

この草を陰干しして煎じたものは、古くから副作用の無い漢方薬・糖尿病の妙薬として使われてきました。 また脂肪を溶解する効能があるのでダイエット効果があり、カキドオシ茶として市販されています。 その他に、マウスでの実験段階では、発毛効果が認められているそうで、そのうち商品化されるのかも知れません。 目立たない、身近に生えている植物ですが、この様に豊富な栄養と効能を秘めた、大変役に立つ野草なのです。

山仲春男

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