今日の散歩道~レンゲソウ

田舎育ちには、春のイメージで真っ先に思い浮かぶのが「レンゲソウ」。 今日は郊外の水田で久々に目にしました。 水田向けの液肥として、稲作と結びついて全国に広がったものですが、昨今は化学肥料の改善で使われなくなり、以前に液肥として栽培された物が野生化して、所々で目にする事があります。

田舎生活の子供の頃、晩秋に農協からの問い合わせで、一升単位でレンゲ種を注文し、稲刈り直後に種を撒いて、それが春先に密集して花を付けたレンゲ畑で座り込んで遊び、知らぬ間に下着まで濡らして仕舞った事もありました。 また蜜源植物としても良く知られ、トラックに巣箱を積み込んだ養蜂業者がレンゲ蜜を求めてやって来て、一升瓶を持って搾りたての蜂蜜をわけて貰いに行き、レンゲ花粉が混じる新鮮な蜜の香は格別のものでした。

レンゲソウは、中国原産で日本に渡来したのは、江戸時代初期の頃、花姿がハスの花(蓮華)に似ている事が名前の由来と言われています。

小学生の頃、理科の授業で、この植物の根に寄生する根粒菌の作用で、空気中の窒素を養分として取り込み、茎葉とともに田圃に鋤き入れる液肥としての効用を学んだ記憶が、今でも鮮明に残っています。沢山の花が群れ咲くレンゲ畑の景観はとても懐かしいものでした。

山仲春男

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