しんごのキになる話④ すごい植物たちの巻(黄葉紅葉 その1)
「落葉」の次は「黄葉・紅葉」についてです。
インドネシアなど南洋の花には鮮やかな色をしたものが多くあります。
そこで気になることがあります。
どうしてあれほど鮮やかな赤や青い花を咲かせるのでしょう。
熱い太陽の下で生きて行くためにでしょうか?
そうなんです。それは強い紫外線によって発生する活性酸素への対策なのです。
紫外線が活性酸素というヒトに有毒な物質を発生させることをご存じと思います。
活性酸素は酸素とは名がついていても、ヒトの細胞を痛め、シワ、シミ、皮膚ガンの発生に影響し、老化を促進し多くの病気の原因となる有毒な酸素なのです。
活性酸素の代表はスーパーオキシドと過酸化水素です。
その活性酸素はヒトばかりか植物の細胞まで傷つけてしまうのです。
強力な除草剤「パラコート」を薄めて葉っぱに噴霧するだけで植物は枯れます。
これはこの農薬が毒性を持つスーパーオキシドという活性酸素を発生させるためです。
当然ヒトにも有害で、微量でも飲んでしまうと呼吸困難に陥り、命は失われます。
また、消毒薬「オキシドール(商品名オキシフル)」には活性酸素の過酸化水素がわずか3%含まれています。傷口の細菌を殺すのはこの活性酸素の過酸化水素のはたらきなのです。
活性酸素には体に良い働きもするのです。それは体内に侵入した細菌などを取り除く働きです。
白血球やマクロファージなどの「免疫機能」の一部として細菌などを攻撃するのです。
(黄葉紅葉 その2 へ続く)