今日の散歩道(253)~ナズナ
色鮮やかに春を告げる花木の開花が続いてますが、田んぼの畦道で野草も、ひっそりと地味な花をつけ始めています。 ナズナは「春の七草」の代表選手、その若葉は七草粥には欠かせぬクセの無い食材です。
アブラナ科の越年草で、別名はペンペン草や貧乏草とも呼ばれ、田んぼ 道路端 空き地等いたる所に生えています。 北半球に広く分布して、古い時代に中国から、麦栽培と同時に日本へ渡来し、繁殖力が旺盛で全国で帰化植物として自生しています。
ナズナの名前由来は、諸説ありますが「愛でる草」を意味する「撫で菜」が、ナズナに成ったとの説が有力ですが、夏には地上部が枯れて無くなる事から「夏無→なつな」が変化したとの説もあるそうです。 古くから身近な食草として万葉集にも歌われています。
松尾芭蕉の句、「よく見れば なづな花咲く 垣根かな」、華やかな花の多い時期ですが、たまには草むらを眺めて春を感じてみるのも良いですね。
山仲春男