今日の散歩道(248)~マンサク
春の訪れを告げる花木の代表選手のひとつです。 早春に他の木に先駆けて、「まず咲く」との文言が変化して、マンサクと呼ばれる様に成ったとの説の他、古来からこの花が良く咲けば豊作、花が少なければ不作として稲の作柄を占う木として「満作」の名が付いたとか、諸説あります。 日本固有の種で19世紀に日本に滞在していたシーボルトがヨーロッパに紹介したと伝わっています。
北海道の一部を含め全国の山地に自生する落葉低木で、庭木や公園樹として植えられているのをよく目にします。
細長く紐の様に伸びていて見た目では解り難い形状ですが、花弁は4枚あり、ほのかな甘い香りを漂わせています、花の色も黄色からエンジ色まで数種の品種がありますが、写真の株は花の姿から判断すると、マルバマンサクと呼ばれる種と思います。
マンサクの枝は柔軟性があって曲げやすく、積雪の多い北国では、雪の上を歩く時に履く「輪かんじき」の材料ととして使われ、古来より利用されてきました。
山仲春男