新語・難語解説~ペスカトーレ
ペスカトーレとは、魚介類を用いたトマトソースのスパゲッティです。ペスカトーレという言葉はイタリア語で「漁師」を意味しています。
北イタリアのマッジョーレ湖・ペスカトーレ島では、漁師が売れ残りや雑魚などを煮込んでトマトソースを作り、スパゲッティに絡めて食べていました。この魚介を煮込んだ料理が次第にスパゲッティのソースとして使われるようになり大衆料理として広がりました。
ペスカトーレは塩・ニンニク・白ワインなどによるシンプルな味付けに、魚介類の旨みが溶け出したトマトソースです。
魚介類は、アサリ、ホタテ、ムール貝、イカ、エビ、カニ等がよく使われます。ただし一定のレシピはなく、好みの魚介類をトマトソースで仕上げた料理をペスカトーレと呼んでいます。
魚介類を使用していればトマトソースでなくともペスカトーレと呼ばれることがありますが、正確にはペスカトーレではなくペスカトーラといいます。ペスカトーラは「海の幸」という意味です。
トマトソースのパスタで、アラビアータと呼ばれるものがあります。アラビアータは、にんにくと唐辛子の辛みが効いたパスタです。アラビアータとはイタリア語で「怒り」を意味し、食べると辛くて怒ったような表情になることからアラビアータと名づけられました。
ペンネリガーテというショートパスタと合わせて作る「ペンネ・アラビアータ」や、スパゲッティと合わせる「スパゲッティ・アラビアータ」が有名です。
アラビアータはニンニクと唐辛子を使ったパスタであるのに対し、ペスカトーレでは魚介類を使用している点が大きな違いです。