人声天語~ヘルプマーク

少し前に、電車内で若者に席を譲られて温かい気持ちになったことがあった。思いもしなかった出来事に、とうとう自分もそういう年齢になったかというしみじみとした気持ちにさせられた。そういえば、このところは、シルバーシートにも平気で座るようになった。

最近、友人と二人で車内で座っていた時に、その友人がふと立ち上がり、斜め前に立っていた女性に声をかけ席を譲ってあげた。親切な行動は見上げたものだと思うと同時に、気がつかなかった自分に少し恥らう気持ちも沸いてきた。

電車を降りてから、立派な行動だねと言うと友人は、「だって妊婦さんだったから」と言った。そういえば少し太めの人だとは思ったが、妊婦さんだとは気がつかなかった。細やかな気遣いに心温まり感心していたら、さらに「マークをつけていたからね」と言った。

その女性は自分は妊婦なので協力してほしいと、マークをつけて訴えていたのだった。うっかりしていた。そういえば、そのようなマークがあることはずっと以前に聞いたことがあったがまったく頭の中から消えていた。帰宅してから調べてみた。

ヘルプマーク

ヘルプマークは、見た目ではわからない障害や病気を持つ人々が、必要なサポートや配慮を受けやすくするために作られたシンボルです。日本全国で普及しているこのマークは、電車やバスなどの公共交通機関でよく見かけることができます。

背景と意義

ヘルプマークは、東京都が2012年に初めて導入し、その後全国へと広まりました。このマークを使用することで、周囲の人々に対して、サポートが必要であることを理解してもらいやすくなります。例えば、外見上は元気そうに見えるけれど、実際には重い病気や障害を抱えている人々にとって、このマークは大きな助けとなります。

具体的な使用例

  • 公共交通機関: 優先席を必要とする場合や、突発的な体調不良時に座席を譲ってもらいたいときに役立ちます。
  • 日常生活: 買い物中や外出先で、他の人に手助けが必要な場合にサポートを受けやすくなります。
  • 緊急時: 災害時や急な体調不良の際に、周囲の人々や救助隊に迅速に助けを求めることができます。

今後の課題と展望

ヘルプマークの認知度向上が必要です。多くの人々がこのマークの意味を理解し、サポートの必要性を感じたときに適切に行動できるようになることが理想です。また、企業や公共機関がこの取り組みを支援することで、ヘルプマークの普及と活用がさらに進むでしょう。

ヘルプマークの存在が、見えない障害や病気を持つ人々の日常生活をより円滑にし、彼らが社会に参加しやすくなることを期待しています。あなたも、ヘルプマークを見かけた際には、その持ち主がどのようなサポートを必要としているかを考え、適切な配慮を心がけましょう。

 

マタニティマークは、妊娠中の女性が公共の場でサポートや配慮を受けやすくするためのシンボルです。特に妊娠初期は外見からはわかりにくいですが、このマークを持つことで周囲の人々に妊娠中であることを伝えやすくなります。

素晴らしい取り組みであることを再認識した。これから電車に乗った時は気をつけよう。今年、後期高齢者になったけれど、席を譲られるよりは譲ることのできる元気をまだまだ保っていたいものだ。

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