人声天語6~自転車の忘れ物
今回は自転車をどこかに置き忘れた話ではなく、自転車に乗るとき忘れてしまうことです。それは、ずばり自転車の走るべきコースです。車の免許を持っている人なら、自転車は車両であり車道の左側を走らなければならないことは知っています。知っていてもいざ自転車に乗ると基本ルールを忘れてしまうようです。
まず、歩道を走る自転車が多くみられますが、おそらく多くの人は、ルールを知らないのではなくて、知っているけどつい走ってしまうのではないでしょうか。歩道なら道路の右側でも左側でも関係ないので、人と同じ感覚です。左折も右折も人と同じです。自転車を手で押して歩くなら問題ないのですが、これを乗ったままやると違反になります。
また、交差点で右折する場合は、車両として道路の左側を信号青で直進し一旦止まり、信号が変わるのを待って右折するのが原則です。しかしこれでは時間がかかるので、右折前の道路で右側の歩道を右折すれば時間短縮できます。自転車を押して歩いてなら歩行者と同じなのでOKですが、乗ったままだと違反となります。
大して時間の差はないのでしょうが、忙しくなった世の中、何をするにも気がせいてしまうのが原因でしょうか。事故を起こせば、歩行者を気づつけたり、そうでなくても余分な時間がかかってしまうことを考えると直ぐにでも改めるべきでしょう。自転車事故が増えているそうで、保険の補償限度額は最低でも1億円以上だと聞きます。
自転車が当事者の死亡・重傷事故は前年比354件増の7461件。そのうち相手が歩行者の割合は4.9%(365件)で2年連続で増加しました。歩行者が死亡したり重傷を負ったりした事故は358件で、事故の場所は歩道が約4割を占めました。
23年に自転車が関係した死亡・重傷事故のうち、7割超で自転車側にも違反がありました。最近は、スマホを手に持ち電話したり、画面を注視したりする「ながら運転」が死亡・重傷事故の原因になっているようなのでこれはきっぱりやめるべきでしょう。
尚、ヘルメットをかぶっていれば助かることが多いそうなので着用がおすすめです。(自転車利用者のヘルメットを巡っては、23年4月に全年齢で着用を努力義務とする改正道路交通法が施行。23年7月の全国調査では着用率は13.5%だった。)
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