首吊り
物騒なタイトルだが、ヘルニア治療の話なのでご安心を。「首吊りをやってみたいのですが・・・」最初、正確な言葉がわからず医師にはそう言って尋ねた。該当する言葉は「牽引」らしい。
頸椎ヘルニアによる手の痺れの治療である病院に通っている。MRI検査の結果、即手術が必要というほど悪くはなく、当分は薬剤療法で痛みを軽減することになった。1ケ月間毎日薬を飲み続けたが結果は満足できるのもにはなっていない。痺れは相変わらずで薬の効果が出ているとは思えない。
そこで、医師に提案してみたのが「首の牽引」だ。同じような症状になった友人が、首の牽引をやって治ったという話を聞いていたからである。病院側が最初この療法を選ばなかったのは何故かわからないが、こちらは一日でも早く完治させたいのでお願いしてみた。するとあっさりOKがでたのでやることにした。
1日目。初めてなので先方のいう通りにやってもらう。顎の下にロープを当て上に数秒間引っ張り上げて下げる。これを10分ほど繰り返す。頭の中で頸椎のレントゲン写真を想像してみると、それらが引っ張られている姿が浮かぶ。なるほど、これを繰り返せば少しは効果が出そうな気がする。
初日の感想としてまず悪くはなかった。短期間ですぐに結果か出るとは思わないが効果は期待できそうだ。ただ首にロープを当てるとき、喉仏に少し当たることがあるのでこれは気をつけた方が良い。セットした時、看護師さんが「どうですか?苦しいことはないですか?」と聞いてくれたれたので「少し喉に」と言って調整してもらった。
2日目、問題はなかったが、昨日は引っ張る力が少し弱いように感じたのでそう言ってみた。すると、一段階上げてみましょうということになった。想像した通り何段階かあるようだ。帰宅してネットで調べてみると、牽引は「体重の1/10~1/5ほどの力」で行うと書いてあった。そうか、体重71kgの自分の場合は、7kg~14kgということになろうか。道理で初日、体重を聞かれたわけだ。
3日目。看護師さんも覚えてくれたので話がしやすくなった。今日はさらに質問してみた。「これ一回何分くらいやるのですか?今の牽引の力は何キロですか?」答えは、「10分で、今12kgです」との回答。なるほどこれで、自分が今受けている治療法の概略がわかった。あと少し上げて14kgまでは上げてもらえそうだ。その場合はもちろん、看護師さんだけでは決めることはできず、医師の了解が必要のようだ。
4日目。ゆっくり起きて10時ころに行くと、待合室には30人くらいの人がいた。今日は土曜日で診療時間は午前中のみだからウィークデイより混んでいる。ただ、リハビリの人は、診察がないのでそれほど待つ必要はない。受付を済ませると案の定、すぐに呼ばれて3階のリハビリ室へ。いつもの通りに治療を受ける。
目の前に大きなベッドがありそこに横になって治療を受けている人がいる。何ですかと聞いてみる。下に水が入っていてそれで全身をマッサージする装置らしい。少し余裕が出てきて関係のない質問も出る。4回目の治療を受けての感想は悪くない。最初に医師が積極的にやらなかたった治療法でもあるし、効果は個人差もあるだろう。何週間、何か月かかるかわからないが続けてみようと思っている。