韓国から来た香炉=私の思い出骨董品(4)

我が家の思い出陳列棚の片隅にこっそり鳴りを潜める香炉です。背丈15.5㎝で足が三本。本来仏壇の一角で鎮座するものです。

この香炉、実は韓国から来たものです。時あたかもわれらが住処ハイムの第2期工事の最中、人気絶頂で購入申し込みが殺到、数十倍の抽選会の当日でした。どうせ当たらないという事で何の打ち合わせもせず私は韓国に出張しました。難しい会議の最中、日本から緊急の電話ですと伝えられ、何事かと電話に出たのですが、秘書から抽選に当選したのでどうするかという家内からの相談でした。会議のメンバーを横に私は電話に向かって大きな声で「つまらんことで電話するな!そんなことは勝手にやれ!」がちゃん。会議のメンバーは何のことか知らないはずです。私は本来の会議で非常にいらいらしていることを皆さんに伝える絶好のチャンスとして利用させて頂いた次第です。その後、「このプロジェクトはもう一度原点に戻って最初の打ち合わせ通りに戻してほしい、さもなくば当社は撤退させてもらうかもしれません!」と捨てセリフを残して席を立ちました。

空港まで車で送って頂いた上、土産物屋にご一緒すると言って入った店であれでもないこれでもないと言いながら最後に選んだのがこの香炉です。私としては今日一日イライラし続けた心を癒すのも良かろうと考えての選択でした。

この思い出は文章にしない心算でしたが、いつもの散歩道のお寺で類似のものを見つけました。全く偶然の出会いです。こちらは高さ2m以上、地震対策でしっかりガードされているので直ぐには気が付きませんでした。住職さんに伺おうと訪ねたのですが不在、留守番の息子さんに聞いたところ住職も良く知らないらしい。ただ昔ある檀家さんにご寄贈頂いたものらしいが残念ながら詳細は全く不明だとのことでした。それにしても良く似ています。(このお寺は登戸小学校の裏の長念寺です。山門を入ってすぐ左、鐘楼との間にあります。)

お香というものはお参りする人の心をお香の煙に乗せて天国まで届けるのだという事らしい。

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