手拭いの暖簾(36)白うさぎと花

手拭いがリバイバルでその良さ、使い道が再評価されて、古くからの老舗の手拭い屋に加えて所謂雑貨屋と称するアイデアを売り物にする店が増えてきました。デザインもモダン、色彩も華やかな手拭いを目にするようになりました。この白兎と花もその一枚です。今年の干支はうさぎなので、このような図柄が作られたのでしょう。はてさて花の名前が判らずにいます。

これは昔ながらのシャトル織機で織られたコットン100%の表示がありますが、片面のみの染めになっています。以前からの手拭いは注染染(ちゅうせんそめ)と言い、糊で防いで布地を何枚も重ねた上から染料を注ぐ日本独自の伝統的な型染めと、検索で教えて貰いました。裏も表も同じ色に染色が出来、染料のにじみやぼかしを活かして雅趣豊かな深みのある多彩な染色が出来るという事です。

時代の移り変わりに従って、日本古来の手拭いにも変化が見られるようになりました。古くから使い慣れて来たものの良さを大切にしながら、新しいタイプの製品にも目を向けていかなければならないようです。

この一枚も出不精になっていた私への贈り物!選ぶ好みも人それぞれで、吊った暖簾を見た人たちの反応もそれぞれに違いました。自分の考えに固執することなくあちらこちらの意見を聞くことも又大切であると、今更ながら思ったこの赤い一枚の手拭いでした。

AZ

 

 

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